2010/03/02

ピーターの法則 その2

「日本半導体敗戦」という本を読んでいて、ピーターの法則が気になったのでもう一回確認してみました。日本の半導体産業が落ちぶれた理由を、分かり易く説明しています。まぁ、半分は恨み言にも聞こえますが。

quoted from:ピーターの法則 - Wikipedia

ピーターの法則とは組織構成員の労働に関する社会学法則

  1. 能力主義の階層社会に於いて、人間は能力の極限まで出世する。すると有能な平(ひら)構成員も無能な中間管理職になる。
  2. 時が経つに連れて人間は悉く出世していく。無能な平構成員はそのまま平構成員の地位に落ち着き、有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。その結果、各階層は無能な人間で埋め尽くされる。
  3. その組織の仕事は、まだ出世の余地のある、無能レベルに達していない人間によって遂行される。

1969年、南カリフォルニア大学教授の教育学者ローレンス・J・ピーター(Laurence.J.Peter)により自著『THE PETER PRINCIPLE』の中で提唱された。日本では1969年、『ピーターの法則―〈創造的〉無能のすすめ―(ローレンス・J・ピーター/レイモンド・ハル 田中融二訳)』がダイヤモンド社より出版された(2003年再版の新訳は渡辺伸也)。このユーモアあふれる論文で、ピーターは「ためになる階層社会学」を「うっかり創設してしまった」としている。この原理はモデル化され理論的な妥当性を有している [1]

この問題を回避するために組織がとりうる手段として、次の段階の仕事をこなせる技術と仕事のやり方を身に着けるまで人材の昇進を控える方法が挙げられる。例えば、管理能力を示さない限りは、部下を管理する地位に昇進させない、などである。

  • 第1の帰結は、現在の仕事に専念している者は昇進させず(ディルバートの法則と類似)、代わりに昇給させるべきである。
  • 第2の帰結は、新たな地位に対して、十分な訓練を受けた場合にだけ、その者を昇進させるべきである。これにより、昇進の(後ではなく)前に管理能力に欠ける者を発見することができる。

ピーターは、階級システム、もしくはカースト(身分制度)は不適当な配置を避けられるので、より効率的である、と指摘した。

プルチーノらは、計算機を使ってその動向をモデル化し、様々な昇進ルールを比較した。すると、最も優秀な者と最も無能な者を交互に昇進させる方法と、無作為に選ばれた者を昇進させる方法が、ピーターの法則の影響から逃れ、組織の効率を最も高くすることができた [1]

 

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ランダムが最も効率が高いとは!

まぁ、モデルにも因るのでしょうけど。当然、一方向だけの評価関数で最適化すれば、ポテンシャルが最も低いところに落ち着くんだろうなぁー、と何となく思います。本当?

以前読んだときは、「昇進するのみであればこうなる。能力が発揮できない人を降格させる仕組みがあれば良い」と結論しましたが、まぁ、なんというか、実際は難しいですよね。

ピーター先生は、

「ポジションを作るな」「昇進するな」「無能のフリをしろ」という、対策案を出していて、「えぇー?」と思いました。昇進するな、ってのはまぁ、そりゃそうなんでしょうけど、昇進しないと給料が上がらない、という仕組みも多いので何とも。給料が欲しければ、そういう会社を選ぶべき、なんでしょうけど。

給料が多ければ幸せか?という疑問もあるでしょうけど、少なくとも私は貧乏よりは幸せです。借金取りに追われて、家の電気消したり、玄関の外から怒号を聞くのは、結構精神的にクルものがありますよね。あれは良くないです。話が脱線しましたが、昇進すると自分の能力が発揮できなくなる(コトが多い)し、昇進しなければ、なかなか給料も上がらない。昇進して、能力も発揮できなくなり、責任だけ重くなって、仕事だけが増えて、給料は変わらず、というのは最悪ですな。得てしてその最悪のパターンが多いようにも見受けられますが。

マルチロールを可能とするような人材育成、というのは一つの解というか夢かもしれませんね。研究も、開発も、調達も、交渉も、営業も、設計も、経営も、何でもできますよ、というスーパーマンのような人材が作れるのであれば、まぁ、これに超したことは無いでしょう。あくまで夢ですが。普通にこれをやろうとすると、何もかもが中途半端な、フラットステータスなキャラクタが出来上がっちゃうんでしょうね。フラットキャラは、いろいろなところに遊びに行けて楽しいですけどね。装備が充実していれば。フラットは育成に時間と金が掛かるんだよなぁ。

それか、本当にランダムシャッフルしてみる、とうのも面白いかもしれません。単に面白いだけで終わりそうな気もしますが。

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