黄金比、ではないけど、それに近い比率をよく見かけます。感じる。もしくは思い込みかも。
- Good Thing だけど数が少ない→全体の2割
- 影響を受けない。普通。→全体の6割
- Bad Thing で数が少ない→全体の2割
こんな感じ。
例えば、会社で「昼休みに勉強会を開催しまーす」と言うと、
2割の人は、「面白いねー」と言い、6割の人は「ふーん」といい、残り2割は「ウザー」と言う、といった寸法。
人間の意志決定が絡む分布は、結構これに近い分布形状をしているような気がします。気がしてならない。気がしてならいのさジョニー。
似たようなもので、パレートの法則と呼ばれる非法則的経験則がある。影響力を持つのは全体の20%の何かで、80%は普通、というやつ。いや、本来はちゃんとした法則なのかもしれないけど、派生したものたちは、法則と呼ぶにはあまりにも酷い。酷すぎるのさジョニー。
全体の20%のやつが、全体の利益の80%を稼いでいて、残り80%の有象無象どもが20%ぽっちの利益しか稼いできていない、とか。結構酷い言いようです。僕は泣く。
もともとパレートの法則は、金持ちと貧乏人の分布は、だいたいどの国も20%-80%になる、というところから来ている。金持ちはより金を儲けやすく、貧乏人はより貧乏になりやすい、という状況がn世代続いて、で、このnがある程度の数まで回ると、20%-80%ぐらいの分布で固まってしまう、ということなのだろう。GAっぽいですな。違うか。あと、泣く。
似たような分布に、キャズムの顧客分布がある。
キャズムのやつは、どうやってあの数字を出したのかはよく知らないのだけど、
- イノベータ 「新しいモノ好き オタク層 コストパフォーマンス無視」 2.5%
- アーリーアダプタ 「新しい物好き コストパフォーマンス重視」 13.5%、
- 大きな溝-------------------
- アーリーマジョリティ 「多くの人が買ってたら自分も買う 早めに追従」 34%
- レイトマジョリティ 「ほとんどの人が買ったら自分も買う」34%
- ラガード 「新しいものには絶対に手を出さない 完全無関心層」 16%
という分布をしていて、なんとなく、「あーそうかもー」と思わないでもない。
とりあえず、技術的に新しい商品は、アーリーアダプタに良さを認めて貰って、アーリーアダプタ層が「これ良いから買えよー」とアーリーマジョリティに勧めるように仕向けろ、とのこと。マジョリティ層に売っていかないと数は出ないよ、と。
ハナっから、富裕層向けで、一般層は相手にしない、なんてのは失敗しやすいよ、と。まぁ、それもそうかも、と思う。
社内の企画やアイデア案などを見ると、結構「富裕層向け」なんて文字が躍っていることがあって、「あーあー」って思ってしまうことも多い。
富裕層向けなんてのは、リスクが大きすぎて固定費が高いところでは、まず失敗するんだよねぇ。アラブの金持ち限定とかなら大丈夫だけど。富裕層向けの基本は少数精鋭部隊で、失敗してもすぐに切り捨てれるようにしておかないと。泣く。
ものの本には、「ラガード層は相手にしちゃ駄目ッ」なんて書いてある。それはそうだとは思うけど、これもなんだか結構酷い気がする。
個人の経験上、勉強会をやりまーす、とか、社内ブログをやってみまーす、とか、社内SNSを立ち上げましたー、とアナウンスしたけど、興味を持って、参加した人は、きっちり、かっちり、1~3%に収まった。びっくりするほど綺麗に。なので、「イノベータが2.5%」というのは、そんなに間違っていないように思う。変なことに興味を持って、大して得にもならないことを、かつ、それを行動に移すなんてのは、世の中ではかなりのマイノリティである、ということなんだと思う。
あと、更に個人の経験としては、ラガードの中にはもうひとつ、イノベータの対極として、「レジスタンス」が居るように思います。ていうか居ます。必ず。
いわゆる抵抗分子ですな。割合はイノベータと同じで2.5%ぐらいのイメージ。彼らは完全保守で、新しいものを積極的に排除、むしろネガティブキャンペーンを行う、という非常になんというか、そのモチベーションをもっといい方向に持っていけないのか?と思わずにはいられない、個人的にはあまりお近づきになりたくない連中です。つまり、ラガードは13.5%でレジスタンスが2.5%かなー、と。
どうでもいいけどラガードって”のろま”って意味ですな。酷い言い方だと思うなぁ。恨みでもあるのか?
この分布は新製品マーケティングの基本っちゃー基本なので覚えておいてもいいかもしれない。というか、いわゆるフツーの人間たちの分布は、だいたいこんなモンな気がする。もちろん、市場はこんな画一的ではないんだけど。フレームで考えれば、フレームから抜けれなくなるしね。
種の保存の戦略からこのような分布になっている、という説もある。蟻の集団行動などにも、ある一定の割合の蟻はケッタイな行動をして、普通では見つからないエサ場を発見するような仕組みがあるそうだ。
ちなみに、アーリーアダプタとアーリーマジョリティの間に大きな大きな溝があって、これをキャズムと言っている。新しい物好きを捕らえた後に、どうやってメジャーどころに持っていくか、というのが課題、という話。
(キャズムについては、なかなか面白いので、また後で何かを書いてみよう。)
さて、話がそれたけど、この手の法則のおもしろさは、この分布が、「それっぽいような気がする」というところ。
実際に、2-6-2が2.5-5-2.5になったとして、その分布の違いを私は認識できるか?というと、それはNO。
というよりも、2-6-2とか20:80というのは、なんというか、とても分かり易い。同様に50:50なんかも分かり易い。
だから、「人は、現象を、単に自分の分かり易いフレームに当てはめて考えてしまうだけなのでは?」という疑念が沸く。
しかし、この疑念「人は自分の都合の良いように現実を解釈する」というのも、分かり易いフレームワークである。
そうすると、その考え自体も単にその方が分かり易いから、というだけかもしれない、という永久ループに陥る。
ぐるぐるぐるぐる
さよーならーーー
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