2009/05/08

IgA腎炎症候群について

”IgA腎症は10歳代での発症が最も多く、やや男性に多い。検診で尿所見異常で発見されることが多いが、肉眼的血尿で見つかることもある。発症20年で約40%が腎不全へ移行するが、60%は自然寛解または腎機能正常で推移する。全国調査の解析から腎機能悪化のリスク要因は、初診時の血清クレアチニン上昇、高血圧、高度タンパク尿、腎生険高度組織障害である。臨床所見をスコア化してその後の透析導入リスクの計算が可能である。”(正しい診断と治療のABC IgA腎症 より抜粋)

私はこの病気と診断されたのは5年前ほどになります。診断結果は比較的予後不良群。5-20年以内に腎不全で人工透析に移行しちゃうかもネ、でした。現在は、血尿所見もたんぱく尿も見らない状態まで行きました。経過観察中というやつです。

IgA腎症は世界的に腎炎のなかでもかなり発症例が多いもので、特にアジア圏では他所に比べて有意差があるほど多い症例です。が、自覚症状がないため、気づかない人も多いのではないかと思います。この病気は原因がまだ分からないため特定疾患として登録されているものの、最近は効果が高い(と思われる)治療法も出てきており、発症より3年以内に治療開始すれば寛解率が高い病気でもあります。ちなみに、放っておくと腎臓がエライことになるので駄目です。知人に腎不全の方がいますが、人工透析はとてもとてもとても大変です。

これから、少しずつこの病気について、私が知ったことや体験したことをまとめて行きたいと思います。入院費用や治療内容などを簡単にまとめておけば、誰かの役に立つかもしれませんしね。

まずは結論を書いておきます。おかしいなと思ったら迷わず行動しましょう。お金を失うことは小さく失うことですが、健康を失うことは大きく失うことになります。ちなみに、私は素人ですので、詳細な判断は専門家の意見を必ず聞きましょう。

  1. 「血尿」と「たんぱく」が出たら腎機能障害を疑う。
  2. すぐに病院に電話して詳細な検査をしてもらう。「尿検査で血尿とたんぱくが出たので詳しく検査したいのですが・・・」と言って予約とって下さい。
  3. 病院は、腎臓疾患に詳しい内科、かつ、耳鼻科もあるところ。人工透析もやってる大きめの総合病院がおすすめでしょう。IgA腎症は全身疾患(免疫系+内臓系)ですので、診療科が少ないところはちょっと厳しいかもしれません。
  4. 尿検査と血液検査でどうもIgAかもしれない、となったら腎生険(腎臓の一部を採取して電子顕微鏡で見る)を行います。腎臓に針をプスッと刺します。腎生険を行わないと最終的な診断は難しいでしょう。検査を含めて3日~7日ほど入院することになります。時間作ってください。費用は3割負担で7~10万ほどです。
  5. 腎生険で病状が確定したら、治療を開始します。内容は担当される方で変わるかと思います。
  6. 私の場合はステロイド投薬で様子見。1年間ほど。月一回の通院。
  7. 効果が出ないため、扁桃腺摘出手術を実施。7~10日ほど入院することになります。連休を利用するなどしてどうにかして時間を作ってください。私はGWを使いました。費用は手術7~10万+入院費7,8万で合計15万ほどです。(3割負担。なぜ扁桃腺を切るのかは後述)
  8. ステロイドパルスを実施。大量のステロイドを間隔的に投与します。内容は一日一回点滴するだけです。今回は量が量だけに容態が急変する可能性があるため入院して行う必要がありました。これも10日ほど入院で費用は10~12万円ほどです。盆休み利用。大体、入院一日1万円+手術費と考えておけばよいでしょう。セミパルスといって通院でやる方法もあるようです。
  9. 1年ほど様子見。たんぱくおよび血尿所見がマイナスとなり、もうやること全部やっちゃったので、とりあえず終了。尿所見に異常が見られたらまた訪ねて来いといわれました。

それぞれの詳細について、今後少しずつ書いていこうと思います。

 

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